情報管理

●データアクセスとナビゲーション:4Dのカレントセレクションの概念

●クエリと検索

●データ入力と出力

●データ読み込み/書き出し

●ラベルウィザード

●クイックレポートエディタ

●グラフ


データアクセスとナビゲーション:4Dのカレントセレクションという概念

クエリの実行時、結果のレコードセレクションが自動的に維持され、データベースオブジェクトとして扱われます。このレコードセレクションがカレントセレクションです。カレントセレクションは4Dによって維持されるので、再度クエリを実行しなくても、一回のクエリ結果を各種操作で利用することができます。たとえば、同じセレクションをレポートやラベルのプリントや、図表の表示、データ書き出し、サブクエリのベースとして利用できます。

カレントセレクションとユーザインタフェース

●単一セレクションに関する複数操作(つまり、レポート、ラベル、図表、データ書き出し、メールマージ、グローバル更新など)

●カレントセレクションのデータをリスト形式で画面上に表示可能。ダブルクリックすると詳細情報が表示され、また、データ修正が可能になります。

●カレントセレクションがリスト形式で画面表示された際に、ユーザは手動でレコードを選択できます。単一レコード、連続、不連続のレコードセレクションを選択できます。

●カレントセレクション内をさまざまな方法で移動することができます。たとえばマルチプロセス/マルチユーザにおけるカレントセレクション

●4Dでは各テーブル/プロセス/ユーザの組み合わせごとにカレントセレクションが自動的に維持されます。したがって、各ユーザのプロセスごとにデータを独立して、また同時に操作することができます。カレントセレクションは、ブラウザや4D Clientに接続しているユーザに対しても維持されます。

●セレクションのカレントレコードは4Dにより自動的にロックされます。レコードが開放されると、別プロセスやユーザから修正できるようになります。4Dのカレントセレクション/カレントレコード管理により、マルチユーザやマルチプロセスにおけるデータベースの複製や変更同期化のトラブルが避けられます。

メソッド内で使用可能

セレクション: ALL RECORDS, APPLY TO SELECTION, Before selection, DELETE SELECTION, DISPLAY SELECTION, End selection, FIRST RECORD, GOTO SELECTED RECORD, LAST RECORD, MODIFY SELECTION, NEXT RECORD, ONE RECORD SELECT, PREVIOUS RECORD, Records in selection, REDUCE SELECTION, SCAN INDEX, Selected record number

セット:ADD TO SET, CLEAR SET, COPY SET, CREATE EMPTY SET, CREATE SET, DIFF

命名セレクション: CLEAR NAMED SELECTION, COPY NAMED SELECTION, CUT NAMED SELECTION, USE NAMED SELECTION

サブレコード: ALL SUBRECORDS, APPLY TO SUBSELECTION, Before subselection, CREATE SUBRECORD, DELETE SUBRECORD, End subselection, FIRST SUBRECORD, LAST SUBRECORD, NEXT SUBRECORD, ORDER SUBRECORDS BY, PREVIOUS SUBRECORD, QUERY SUBRECORDS, Records in subselection

クエリとソート

クエリが実行されると、4th Dimensionではインデックス(ある場合)が自動的に使用されます。インデックス付きとインデックス無しのフィールドが混ざった複合クエリでは、インデックス無しのフィールドより先にインデックス付きフィールドが検索され、パフォーマンスが最適化されています。デフォルトではクエリは大文字小文字を区別せず、必要に応じて発音区別文字を識別します。

4Dのビルトインクエリエディタやソートエディタを直接利用することもできますし、たった1つのハイレベルコマンドを使いカスタムアプリケーションにこの機能を盛り込むことも可能です。

クエリエディタ

●複合検索条件
●リレーショナル検索
●自動選択リスト表示
●サブテーブル検索
●インデックス付きフ

フォームで検索

●カレントデータ入力フォームを使用
●複数ページ可
●選択リスト使用
●すべての比較演算子使用可
●標準のクエリエディタで条件参照可

検索と修正

●極めて高速な検索方法
●インデックスフィールドだけを対象にした検索
●データ入力フォームに直接表示
●複数ページ可

フォーミュラで検索

●ユーザの自由になるプログラミング言語
●ブール式使用可:4D関数、ユーザ定義関数、外部関数など
●クエリ式の保存とロード

並び替え

●30レベルまで
●レベルごとに昇順、降順指定
●フィールドリストとソートエリア表示
●各レベルともフィールドまたはフォーミュラ指定可
●フォーミュラエディタでフォーミュラ編集可

メソッド内で使用可能
ORDER BY, ORDER BY FORMULA, QUERY, QUERY BY EXAMPLE, QUERY BY FORMULA, QUERY SELECTION, QUERY SELECTION BY FORMULA, SET QUERY DESTINATION, SET QUERY LIMIT

データ入出力

データ入力と出力

●リスト形式、詳細フォームの両方でデータ編集
●ビルトインかつユーザ定義のデータ制御
●複数テーブルにまたがる、または組み込みサブテーブルに関するリレーショナルデータ入力と修正(1対n、n対1、n対n)
●データ入力、修正、削除に対する参照の整合性制御。
●フォーミュラエディタを使ったグローバルな更新。フォーミュラエディタではグローバルな更新に必要なツールがすべて提供される(エリア編集、演算子リスト、コマンドリスト、フォーミュラボタンの保存とロード)。
●マルチプロセスの元でデータ入力:プロセスでデータを編集しながら、別プロセスでデータ読み込みやレポート作成、新規インデックス作成などの処理を実行できる。
●マルチプロセス/マルチユーザでの自動レコードロックとレコード開放
●単一レコードまたはレコードセレクションのプリント
●メールマージ
●データ読み込み/書き出し
●グラフ、ラベル、クイックレポートなど(データアクセスと移動を参照)

入出力用周辺装置との互換性

●バーコードリーダ(シリアルポートまたはADBポート使用)
●ファックス(4Dコマンドまたはサードパーティのプラグイン使用)
●カードリーダ、マグネティックストリップ、クレジットカード、ネームバッジ(4Dのビルトインシリアルポートコマンド使用)
●OCR(光学式文字読取装置):4Dはスキャナからデータを受け取り、結果を処理し、PostScript互換の出力形式にする。
●電話システム(サードパーティのプラグイン使用)
●タッチスクリーン(キーボードとして動作)
●ボイスシステムを介したデータ入力(サードパーティのプラグイン使用)
●マルチメディア入出力システム
●アナログ入出力装置:I/OアナログインタフェースとIEEEタイプカードを使い、4Dを産業用コンピュータシステムとともに使用することができる。4Dはさまざまなマシンツールや計測機器からの情報をアクセス、制御可能。オイルプラントの制御やテレビアンテナ操作、医療機器管理など、この機能は多方面で利用できる。

SQLデータベースやODBC準拠プロダクトと4D

マルチプロセスアーキテクチャとマルチネットワーク管理機能により、4Dで各種サーバへの問い合わせを同時に実行できます。また、4D Clientや4DにアクセスするWebブラウザ上で統合インタフェースを使い、結果のマージや表示を行うことができます。次の4Dプラグインを使用します。

●4D SQL Server
●4D for Oracle
●4D ODBC

従来のシステムやその他装置と4D

●従来のシステム:サードパーティのプラグイン使用。

●Newtonやその他PDAへの接続にはサードパーティのプラグインを使用。

その他デスクトップアプリケーションと4D

●ODBC準拠製品に対しては、4D ODBCを使用。

●あらゆるアプリケーションに対しては、4DコマンドやAppleScripなどのスクリプト言語、標準のアプリケーション間通信レイヤ、またはカスタマイズされたサードパーティの4Dエンジンをコールするエクステンションを使用。

●メールサービス(MS Mail、QuickMailその他、サードパーティのプラグインを使用)。

●オンラインインフォメーションネットワークサービス

●Excel、Word、Quark Express、Frame Maker、Page Makerなど。

メソッド内で使用可能

データ入力: ADD RECORD, ADD SUBRECORD, DIALOG, Modified, MODIFY RECORD, MODIFY SUBRECORD, Old

レコード: CREATE RECORD, DELETE RECORD, DISPLAY RECORD, DUPLICATE RECORD, GOTO RECORD, Modified record, POP RECORD, PUSH RECORD, Record number, Records in table, SAVE RECORD, Sequence number

サブレコード: ALL SUBRECORDS, APPLY TO SUBSELECTION. Before subselection, CREATE SUBRECORD, DELETE SUBRECORD, End subselection, FIRST SUBRECORD, LAST SUBRECORD, NEXT SUBRECORD, ORDER SUBRECORDS BY, PREVIOUS SUBRECORD, QUERY SUBRECORDS, Records in subselection.

レコードロック: LOAD RECORD, Locked, LOCKED ATTRIBUTES, READ ONLY, Read only state, READ WRITE, UNLOAD RECORD

トランザクション: CANCEL TRANSACTION, In transaction, START TRANSACTION, VALIDATE TRANSACTION

入力制御: ACCEPT, CANCEL, FILTER KEYSTROKE, GOTO AREA, Keystroke, REJECT

メッセージ: ALERT, CONFIRM, GOTO XY, MESSAGE, MESSAGES OFF, MESSAGES ON, Request

通信: RECEIVE BUFFER, RECEIVE PACKET, RECEIVE RECORD, RECEIVE VARIABLE, SEND PACKET, SEND RECORD, SEND VARIABLE, SET CHANNEL, SET TIMEOUT, USE ASCII MAP OLE

サービス OLE_DEL OBJECT, OLE_EXEC ACTION, OLE_INS DIALOG, OLE_Insert file

プリント: ACCUMULATE, BREAK LEVEL, Level, PAGE BREAK, PAGE SETUP, PRINT FORM, PRINT LABEL, PRINT RECORD, PRINT SELECTION, PRINT SETTINGS, Printing page, REPORT, SET PRINT PREVIEW, Subtotal

データ読み込み/書き出し

4Dに組み込まれたデータ読み込み/書き出しダイアログを直接使用することもできますし、1つのハイレベルコマンドを使用してカスタムアプリケーションにこの機能を含めることもできます。

Asciiマップエディタ

データ読み込みや書き出し、またはシリアル通信の際、2つのマシン間で基本文字セットが異なっている場合にAsciiマップが使用されます(EBCDICからASCIIへの変換)。

●入力または出力用Asciiマップ

●Asciiマップの保存/ロード

データ読み込みエディタ

4Dのマルチプロセス環境において、データ読み込みと書き出しは別プロセスとしてバックグラウンドで実行することができます。

●読み込みフィールドを選択するためのグラフィカルなインタフェース。

●フィールドやレコード区切り文字をユーザが制御。

●入力フォームを選択すると、4Dフォームを使った読み込みが行える。

●Asciiマップ選択。

●SYLK、DIF、TEXT読み込み。

●dBase:データ読み込み、または直接4Dに新規テーブルを作成。

●読み込みデータの自動インデックス作成。

データ書き出しエディタ

●書き出しフィールドを選択するためのグラフィカルなインタフェース。

●フィールドやレコード区切り文字をユーザが制御。

●形式(Text、DIF、SYLK)。

●ラインフィードを追加。

●Text、DIF、SYLK。

●Asciiマップ選択。

メソッド内で使用可能

EXPORT DIF, EXPORT SYLK, EXPORT TEXT, IMPORT DIF, IMPORT SYLK, IMPORT TEXT

ラベルウィザード

4Dのビルトインラベルウィザードは、ユーザモードで利用できます。カスタムアプリケーションでは、PRINT LABELコマンドをコールすることによりラベルウィザードを使用できます。

注:4Dのフォームエディタを使うと、更に洗練されたラベルを作成できます。

ラベルデザイン

●ラベルデザインプレビューエリア。

●カレントテーブルやリレート先テーブルのフィールドをドラッグ&ドロップ。

●張付けテキストの入力。

●グラフィックオブジェクトの貼り付け(矩形、角の丸い矩形、楕円、線)。

●グラフィックの貼り付け。

●背景、前景色。

●パターン、境界線、線幅。

●フィールドのフォーマット。

●フォント、スタイル、サイズ、文字揃え。

●右揃え、左揃え、中央揃え。

●垂直方向、水平方向への配布。

●複製、オブジェクトレイヤ。

●フォームリストを使うと、ラベルウィザードをスキップして、フォームを使ったラベルプリントを行える。

ラベルページ

●ラベルページプレビューエリア。

●方向、ラベル順序ボタン。

●最初のラベル位置。

●ラベル行数と列数。

●ラベルサイズ、ページサイズ制御。

●マージン制御。

●自動サイズ調整。

●水平方向、垂直方向間隔。

●単位制御(ポイント、ミリ、センチ、インチ)。

●レコード毎のラベル数を増やすと、各ラベルのコピーをプリントできる。

●標準のページ制御を使い、ページの大きさやマージンを市販のラベルに合わせることができる。

●使用するメソッドでメソッドを選択し、プリント時に実行できる。

●ラベルデザインを保存し、後でロードすることができる。

クイックレポートエディタ

サブフォームやグラフを含むような洗練されたレポートの作成には、4Dのフォームエディタを使用してください。シンプルな表を用いたレポートには、クイックレポートエディタを使います。クイックレポートエディタはユーザモードで利用するか、またはカスタムアプリケーションでコマンドを呼び出して使用します。

●ポイント&クリック、ドラッグ&ドロップでレポート定義。

●クイックレポート定義を保存、ロード。

●カラムにはカレントテーブルまたはリレート先テーブルのフィールドや式を表示。

●フィールドのフォーマットを表示。

●フォーミュラエディタへのアクセス。

●自動合計計算(合計、小計、最小、最大、カウント、平均)。

●ソートは10レベルまで。昇順または降順。

●セルごとにフォント、サイズ、スタイル、文字揃えを制御、テキスト属性。

●自動幅設定、同一値も印刷、カラムごとの並び替え。

●カラム間のカラムインジケータ。

●現在のページ幅を明示的に指定。

●ヘッダ行、明細行、ブレーク行、合計行。

●ページヘッダやフッタを設定でき、現在時刻、日付、ページ番号を含めることができる。

●レポートのフレーム。

●ユーザが定義できるフォーミュラ。

●プリンタ、ディスクファイル、グラフへのプリント。特別なデータ書き出し用システムとして利用できる。

グラフ

4Dには統合グラフシステムが内蔵されており、他の製品を使わなくてもデータから直接グラフを作成できます。グラフはフィールドや変数を元にして作成されます。ユーザモードまたはカスタムアプリケーションから4Dチャートウィザードを使用することができます。

グラフ表示

●カレントウインドウ、または別のウインドウへの表示。

●データ入力フォームに表示し、サブテーブルの値をチャートとして表示可能。この結果、レコードごとに異なるグラフを持つことになる。

●カレントテーブルやリレート先テーブルのフィールドをドラッグ&ドロップ

●リファレンスを別の4Dフィールドや計算式に追加。

●他の4Dプラグインとのホットリンクを作成(4D Calc、4D Draw)。

●3次元グラフ作成可。

2次元グラフ

●面:6スタイル、3オプション(積み重ね、均等積み重ね、水平)

●棒:8スタイル、5オプション(積み重ね、均等積み重ね、水平、オーバーラップ、間隔幅)

●線:3スタイル、2オプション(積み重ね、水平)

●円:開始角

●ピクチャ:3オプション(積み重ね、均等積み重ね、水平、オーバーラップ、間隔幅)

●ポーラー

●2次元グラフの厚みを変更

3次元グラフ

●棒:2スタイル、3オプション(分類別間隔/幅、シリーズ別間隔/幅、頂点のみ)

●線:オプション、シリーズ別間隔/幅

●面:オプション、シリーズ別間隔/幅

●等高線:2スタイル、オプション(トップのみ)

●三角形:2スタイル、3オプション(シリーズ別間隔/幅、逆さ、値0から作図)

●ピン:2スタイル、オプション(丸または四角のヘッド)

●3次元グラフの遠近を変更

グラフのカスタマイズ

●固定グラフオブジェクトの追加(矩形、角の丸い矩形、楕円、線、多角形、矢印)

●固定テキスト

●オブジェクト整列(右、左、下、上、垂直方向中央、水平方向中央、垂直、水平配置、グループ化、グループ解除、前へ/後ろへ、複製)

●ドキュメントサイズ(幅、高さ)

●ルーラ(ポイント、センチ、インチ)

●コピー/カット/ペースト/複製

●グラフサイズ変更

●軸ラベルのカスタマイズ(ラベル位置、方向、形式)

●印のカスタマイズ

●軸の目盛り制御

●軸上のデータポイント順序反転

●Y軸、X軸の起点

●軸タイトル

●グリッド表示/非表示

●凡例カスタマイズ:表示/非表示、位置、凡例順、テキスト

●チャートオブジェクトの属性操作

メソッド内で使用可能

GRAPH、GRAPH SETTINGS、GRAPH TABLE、4D Chartコマンド